低照度における高感度撮影対決 Nikon D3 VS Canon EOS-1DMK3 その2 |
Canon EOS-1D MarkIII、ISO=1600。JPEG。
Nikon D3、ISO=1600。JPEGのまま。
どちらも色味の傾向は同じですが、露出の感じとグラデーションの出方が異なるようです。
後で調べてみたら、EOSはスポット測光になっていました。D3は評価測光です。ピントはどちらも中央のフィギュアのおでこにあわせてあります。
このためEOSのほうが、期待したとおりの露出になっており、D3はバックの暗部を持ち上げようとして全体が明るめになっていると思われます。
さてこれをLRとPSで処理したのが次の2枚。
Canon EOS-1D MarkIII、ISO=1600。LR + PS。
Nikon D3、ISO=1600。LR + PS。
ISO1600でこれだけの光が当たっていると、ターゲットの被写体自体についてはどちらも十分な結果を出していると言えます。
ただし背景の暗い部分を見るとEOS-1DMK3のほうは、カラーノイズがハッキリと分かりますが、D3にはそれが少ないようです。この差はオリジナルのJPEGでは分からないのですが、露出を調整して明るく持ち上げた時に元々のデータに含まれていたノイズが増幅されて見えてきたものだと思います。
暗いままの露出では問題ないと思いますが、後からRAWデータを持ち上げて修正した場合にD3のほうがノイズが少ないため有利だと思われます。
続いてISO3200です。
Canon EOS-1D MarkIII、ISO=3200。JPEGのまま。
Nikon D3、ISO=3200。JPEGのまま。
Canon EOS-1D MarkIII、ISO=3200。LR + PS。
Nikon D3、ISO=3200。LR + PS。
ISO3200ではどちらもノイズが増えていますが、ブログなどで小さく表示させる場合などならまだまだなんとか使えるレベルだと思います。
ここでも背景の暗い部分のシマリについてはD3の方にアドバンテージがあります。
次はISO6400。
Canon EOS-1D MarkIII、ISO=6400。JPEGのまま。
Nikon D3、ISO=6400。JPEGのまま。
ISO6400になると、どちらも露出が部分的に白トビしてきますが、露出優先モードにしてもシャッタースピードが変わらかったので、マニュアルモードで撮影したデータを使用しました。
これはキヤノン、ニコンとも同じでした。もっともEOSはスポット測光ですから、その部分の明るさしか見ていませんから良いとして、ニコンは評価測光ですのでもう少し変化してくれても良かったですね。ただシャッタースピードは1/60の次は1/80なのでこの開きがありすぎるのかもしれません。ここは隠元が露出補正で調整すべき範囲なのかもしれませんが。
Canon EOS-1D MarkIII、ISO=6400。LR + PS。
Nikon D3、ISO=6400。LR + PS。
ここまでどちらも健闘していると思います。
この後は引き続きD3のISO12800と25600の結果です。
Nikon D3、ISO=12800。LR + PS。
Nikon D3、ISO=25600。LR + PS。
流石にISO25600はかなりキツイ感じがしますが、ISO12800はなかなか頑張っていると思います。
今回のテストではいくつかの傾向を確認することができましたが、実際に撮りたい被写体によってその傾向はかなり変わってくると思います。
また以前ライブの撮影をした時に気づいていたことがあります。それはD3のホワイトバランスの良さです。特にD2Xsの時はホワイトバランスにかなり問題があって、EOSに完全に水をあけられていた状況だったのですが、D3になってそれが逆転してしまいました。
次回のテストが何時できるかわかりませんが、今度は夜景でも撮影して比較してみたいと思います。重たい2台を外に持ち歩くのは気が重いのですが(笑)